とっておきの新曲

ワンマンライブ東京編@下北沢GARDEN終了しました。
色々と、どうもありがとう。
あと2本、大阪ワンマン、名古屋ワンマンとありますが無い気でやれました。

ぼくは歌えば歌うほど、誰に歌っているのかわからなくなります。
それはどうなのかな〜と思っていたけれど、それでいいんだなあ、ということがわかった夜でした。

俺は興奮したいだけなんです。
誰のためでもなく、もう全部自分のため。
自分のためだけにやり続けることが、いつか誰かへの恩返しになったり、誰かの喜びや悲しみになったらもうけもん!ラッキー!なことだなと思います。
そこまで人間できてたら、こんな音楽やっていないよ。


頚椎と椎間板を痛めてしまい、笑いが止まりません。
いよいよ、このツアー面白くなってきました。
というかいよいよ、THEラブ人間らしくなってきたんじゃないでしょうか。

色んな「THEラブ人間らしさ」があるんでしょ?きっと。
そんなものと戦わなきゃいけなかったり、そんなものに首をしめられたりして毎日曲を書いたり、ステージに立ったりしなきゃいけないわけなんだけど、それ全部本当はどうでもいいのよね。
だって「らしさ」なんてものは、一秒ごとに本当は消えて行ってしまうものなのだから。
俺だって毎秒、生きてるんだな。こんなんでも。

そんなことずーっとわかっていながらも、突き詰められたり、問われたりして、たとえば「THEラブ人間らしさ」があったとしたら、ってことを思う。
多分それは「どうなっちゃうの?この状況。」ってことなんじゃないかな。

この状況をどうやってひっくり返すの?
俺、見たことないよ。
わたし、知らないよ。
ていうか、そもそもなんなのこの状況。

そんな風景を俺はずっとステージから見てきたし、やってきたから、いま、アガってる。

風に震え、いまにも消え入りそうな火を、お前は見届けてくれ。


K.K




追伸


祖父が亡くなってからの初盆ですので、送り火をあげてきました。
祖父の煙草の火と帰ってきていた命は、遠く高く舞い上がっていました。
また一年後。


【今日の新曲】

「とっておきの新曲」

今目の前にいるあなたに
すごく感謝はしているけれど
本当はいなくなったって
ぼくは死んだりはしないんだ

「あの曲、毎日聴いてます。」と
言ってくれてうれしいけれど
本当は聴いてくれなくたって
ぼくは死んだりはしないんだ

CDの売り上げ枚数も
ライブの動員人数も
YouTubeの再生回数とも
遠く離れた場所で
本当は歌っていたいんだ

それはきみの隣だけ
きみの隣でだけ
きみの隣でだけ歌えたらいいな
錆びたギターで
錆びたギターで
錆びたギターでとっておきの新曲を

「昨日のラブ人間のライブ、やっぱり行っときゃよかったなあ。」
なんてきみはよく言うね
ほんときみはよく言うね

どんな形をしているの?
どんな色をしているの?
口のかたちの話だよ
来てくれたならよかったのに

CDが1枚も売れなくなったら
ライブに1人も来なくなったなら
生活は出来なくなるんだろう
それでも歌いたかったらどうしよう?
しかも本当のことだけを

そうか、きみの隣だけ
きみの隣でだけ
きみの隣でだけ歌えたらいいんだ
錆びたギターで
錆びたギターで
錆びたギターでとっておきの新曲を

辞書に載ってる幸せ
それはきっと無理だろう
きみの隣にもいられなくなるけど
錆びたギターで
錆びたギターで
錆びたギターで世界を変える

このとっておきの新曲で