わたしはだあれ

セカンドアルバム「SONGS」リリースツアーがもうすぐはじまる。
タイトルは「泣きながら踊れる夜はあるかい?」だ。

5/11の広島から五人(とあなたたちひとりひとり)の物語は時に山を超え、海を超え、好みや偏見や人格を超え、進んで行く。
それは何かを手に入れる旅であると同時に、何かを失うための旅だ。
それはとっくのとうに知っていたけど、この二日間で本当の意味で理解し始めたように思う。

最近のライブではめっきり話すことがなくなった。
ここで言う「話すこと」は動詞ではない。
強いて言えば「話されるべきこと」だ。

去年、恋に似ているツアー中に、ステージの上で歌詞以外に伝えるべき言葉がどんどん失くなっていくのを感じていた。
ツアーのラストスパートの時点では、もうぼくのどこにも「話されるべき言葉」はなくなっていた。

あれから一年。
また、ぼくの中に息づき始めた言葉たちがいる。
それはまだ歌にならない気持ちだ。
それの中心を今、懸命に探している。

言わせておけば、黙って聞いておけば、散々なことを言われてきたもんだ。
勝手なこと言いやがって、と何度も思った。
だがな、俺たちがワーキング・クラス・アンチヒーローであることを舐めてもらっては、やっぱり困る。

鋼の肉体も無敵の心も持ち合わせていない僕たちにとって、ライブっていうものがなんたるものかを提示しようと思う。
ライブハウスは戦場である。
俺たち、無傷のまんまじゃ帰ってこれないんだよ。




ツアー前に基礎体力作りってことでランニング。
俺たち五人、ぼっろぼろのけちょんけちょんになる覚悟がやっと出来たよ。
二年間もかかってしまった。

予定通り、世界一のバンドになるんだ。


K.K

【今日の新曲】

「わたしはだあれ」

タウンワークをひろげて
新しい仕事を探してる
どうやら仕事ってやつは
数えきれないほどあるみたい

でも本当のところは
わたしにしか出来ないことなんてない
誰にでも出来る仕事
若い人なら誰でも出来るんだって

年齢 性別
住所と特技と短所と長所を
全部つなげたら
わたしがわかるのかな?
わたしがわかるのかな?

街の角で声掛けられた
新しい仕事をくれるらしい
「きみみたいな女の子をずっと探していたんだ。」って

黙って聞いておけばさ
ねえ言わせておけばさ
わたしみたいな女って
一体どんな女なの?

誰よりもわたしが知りたい
どんな奴だか知ってみたい
ずっと探していたんだって
わたしは探しているんだって

年齢 性別
住所と特技と短所と長所を
全部つなげたら
わたしがわかるのかな?
わたしがわかるのかな?

条件より情景
証明しろ正念場は今