目を見てなんて話せはしないんだ

12/9
ひさしぶりにBeat Happeningへ。
salsaのフロアライブは見るの二度目だけど、めちゃんこ似合うな。
ちかけりゃちかいほどいいんだよ、salsaは。
見ながら想像していたことは、オーディエンスが暴れまくって、モッシュダイブだらけでsalsaをもみくちゃにしまくって、それでも一切ブレない三人の演奏。



そんな日がいつか起こるのは目に見えてるから、言わないでおいた。
もっともっと叩き込んで欲しい、もっともっと打ち付けて欲しい。
そんで、みんなを気が狂ってしまうくらい夢中にして欲しい。

12/10
THEラブ人間ツーマンシリーズ
【GOODBYE CITY-東京編-】@代官山UNITでした。



お相手はJ-POP界の無頼派ミドリカワ書房

そして今回も後攻はTHEラブ人間でした。

【2011/12/10代官山UNITセットリスト】
1おとなになんかならなくていいのに
2西武鉄道999
3わたしは小鳥
4悪党になれたなら
5パニックルーム
6レイプミー
7大人と子供(初夏のテーマ)
8東京
9これはもう青春じゃないか
10砂男

アンコール
11りんごに火をつけて
12笑って俺について来い(withミドリカワ書房)


と、まあはじめて人の曲をラブ人間としてステージで歌いました。
ミドリカワさんが弾いて、一緒にうたっただけなんだけどね。

ライブでも話した通り、ミドリカワ書房は我々のツアーソングだったりするのです。
車ん中でなぜかみんなのうた
家族ゲームをひたすら聴いていたなあ。
大体バンド車の中ってのは、運転席と助手席以外は寝ておいて辛くなったら代わるっていうモラルというかルールみたいなものがあるんですが。
なぜかミドリカワ書房が流れている時はボリュームをあげて全員聴き入っちゃうわけです。
まあ、BGMになるような楽曲じゃないしそりゃあ、そうか。笑

ほんと聴き流せない音楽です。
ライブもそうだったし、人となりもそうだった。

キャリアを感じさせるというか、
いままで彼が見てきたものがひしひしと彼自身から発っされておりました。

そして、東京。
くたくたに疲れて、カバンの中には汚れたTシャツと下着と靴下。
そんな僕たちをいつも受け入れてくれてありがとう。
帰る場所なんてないって思ってた。
本当にありがとう。

昨日、僕らを知ったあなたもそうなってくれたらいいな。
もちろん僕らもあなたの【そう】でいたい。
なりたい。

いつでも思い出してください。


写真は遊びにきてくれた家族。



12/11
年末のあるテレビ番組の収録。
一時間くらいインタビューでした。

その後、ずっと気になっていた喫茶店に行く。
惚けたおじいちゃんが淹れてくれた珈琲がうまかった。
ほかすべてのものごとを忘れてしまったとしても、何十年も続けてきた珈琲の
淹れ方はきっと染み入ってるんだろう、体に。

また行こうっと。
ぼくだけの秘密の場所だから教えないよーだ。

その後、ファミリアにて弾き語りライブ。
この日、一周年記念イベントということでジョンズのレオ率いるテロルファミリアと共演。
そしてファミリアヘビーユーザーであるミートザホープスのクックとTHEラブ人間ツネのお好み焼き対決という
もはやファミリアって何なの?っていうようなカオスイベントだったのです。



ぼくは普通にいつも通り演奏しました。

【2011/12/11スタジオファミリア】
1幸せ
2MY LOST VIRGIN
3ファースト・フード・ラヴァー(新曲)
4八月生まれのきみの結婚式
5西調布(新曲)
6カレーライス(新曲)
7白い部屋
8大人と子供(真冬のテーマ)


思い出っていうものはなくなっていくし、忘れていってしまいます。
細かいことから順に、一個ずつ、けむりのように。
それでも「思い出」というには漠然とした「記憶」だけは残る。
そこに人と人が交差したときに起こる摩擦がある限り、ずっと。

光一筋すらも見えない一本道だとしても、戦わずに負けるのはカッコわるいよな。
戦って、しかも勝ちてえ。


その後、カラバッシュにてエジプト文明ズ解散ライブ、SUNNレコ発へ。

そこにこれからもいたとしても、「存在」がなくなるのはとっても悲しいです。
やっぱり解散ライブは嫌いだ。

エジプトに関しては、太平洋大内氏の写真とSALSAスズケン氏のことばをお借りします。

「エジプトのみんな、お疲れ!誰もが口ずさめる楽曲は輝き続けるぞ!アホ!」



そしてSUNNレコ発!!
ライブはSUNNのホームTHREEで行われていることが証明されるようなライブでした。
この場所で流した汗の数だけの音色が、そしてその場所で発見されたばかりの目の前のビートがつんざかれるように刻まれていた。

家に帰って、この日発売の新譜「my ugly way」を聴く。



阿部広太は2011年の終わりに「変化」を歌うことに成功した数少ない音楽家だと思う。
夢や理想を生活の傍らに大切に置いておく男と、彼を取り巻く人と環境と風景と季節の変化、だ。

そして、この痛快なサウンドは前述した通り流した汗の音色であり、目の前を通過して行ったビートとしか言いようがない。

一回ライブを行う。
偶然、そこにたまたま居合わせた対バンの連れてきたオーディエンスをどれほど夢中に出来るか。
それから先、自分たちの前に現れてくれる奴らもいるだろう、けどその日を最後に一生逢わなくなってしまう奴らもいる。
もはやそいつらの方が多いのかもしれない。

エジプト文明ズもSUNNも、長い時間そんな彼らとの一瞬の出逢いと別れを繰り返してきたんだものな。
ぼくらTHEラブ人間はまだ結成3年にも満たないバンドだ。
この何倍もの出逢いと別れを体験するってどんなことなんだろう。

そして、わかっていることはその間に生まれることがあるかもしれない「輝き」はこれからどんどんクセになっていくんだろうなあ。
忘れられないこと。なのかもしれない。
思い出なんてものじゃなくて、ね。
忘れられない、こと。

K.K