耳を澄ませば

やっとこんなことを歌えるようになれた、気がする。

K.K


【今日の新曲】

「耳を澄ませば」

13才のわたしは誰かになってみたかった
BPMは300で鋲付きベルトでスターダム

16才のわたしは誰もを否定しはじめて
書き溜めたノートには拳銃
「俺はお前と違うのだ」

いつも道の端っこをトボトボ歩いていた
涙は俺には似合わない
なんて俺が一番知ってるよ

19才のわたしは誰にもなれないと気づいた
誰にもなれない自分を誰も咎めやしなかった

23才のわたしは自分になりたいと思った
でも自分って誰なのか、それだけがわからなかった

いつも道の端っこをトボトボ歩いていた
雨降れば隠せてしまえるさ
泣いちまえ 涸れるまで

負けたくない相手が俺にはひとりだけいるんだ
泣き言なんてひとつも言えない相手がいるんだ
譲りたくはないものが俺にはひとつだけあるんだ
捻じ曲げるな!気取ったりするな!心を!

27才のわたしは誰かの憧れとなった
あの時夢見た誰かさんにわたしはなっていたのだった

スターダムや拳銃や「誰か」や「自分」なんかより
もっと静かな場所にいる
あいつの言葉に耳を澄ませれば

な、聞こえるだろう?

負けたくない相手が俺にはひとりだけいるんだ
泣き言なんてひとつも言えない相手がいるんだ
譲りたくはないものが俺にはひとつだけあるんだ
捻じ曲げるな!気取ったりするな!心を!